債務整理後に生活はどう変わるのか?

支払えない借金を抱えている方は少なくありません。そのような悩みを抱えている方が利用している債務整理ですが、「債務整理後の生活は一体どのように変化するの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか?
今回は、債務整理後の生活に影響するメリット・デメリットについてご紹介します。
債務整理を利用している方や、利用を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
 

Contents

債務整理後の生活で得られるメリット

債務整理前と債務整理後では、生活に一体どのような変化が現れるのでしょうか?
本来債務整理とは、債務者の今後の生活を立て直すために行う手続きです。
借金を返済するためには、債務整理後にどのような生活を送るのかが非常に重要になってきます。
まずは、債務整理をしたことによって得られるメリットについてご紹介します。
 

確実に借金返済額が減る

債務整理後に起こる最も大きな変化は、確実に借金返済額が減るということです。債務整理前は、利息分を払っているだけであって、もともとの返済額が全く減らないことがあります。
しかし、手続きをしたことにより、確実に借金返済額は減ります。
 

借金が減り生活に余裕がでる

目で見て分かる変化があることによって、返済をするモチベーションもアップしますし、具体的な目標も立てやすくなります。毎月の返済額が減るのは、非常に大きな変化です。
また、以前のように支払期限に追われることもなくなるため、精神的な安定を得られます。
複数の金融機関から借金をしている方も多く、それに伴い返済日も増えてしまいます。
支払いを終えたら、また次の支払が待っているというエンドレス状態になってしまっている方は、債務整理をすることによって、支払い期限に追われるような生活から抜け出せるでしょう。
 

債務整理をしたことによるデメリットはある?

債務整理をしたことによってどのようなデメリットがあるのでしょうか?
 

キャッシングの利用が難しくなる

主に、キャッシュカードの発行、ローンを組むこと、キャッシングを利用することが難しくなるというデメリットがあります。これは、任意整理、個人再生、自己破産、全ての債務整理に共通することであり、ブラックリストに登録されることは免れられません。
一度ブラックリストに登録されてしまうと、債務整理を行った後の5~10年ほど影響します。
 

借金がなくなる訳ではない

また、任意整理や個人再生は、減給されるだけであって、元々ある借金の支払い自体を免除されるわけではありません。あくまでも支払いの負担を軽減させるための債務整理なので、手続き後は継続的に返済しましょう。
返済を怠って二の舞になってしまうことがないように注意してください。

安易な自己破産は危険

しかし、借金の支払いが免除される自己破産が良いというわけではありません。自己破産は、住まいとなる住宅や移動手段となる車を手放さなければいけないため、しばらくの間不便な生活を送ることを余儀なくされます。
債務整理後の生活の立て直しも難しくなり、将来に対し強い不安を感じてしまう場合もあります。
 

債務整理の主な方法

債務整理とは、借金に追われる生活から解放されるための手続きのことを言います。
債務整理には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3種類があります。
まず初めに、3種類の債務整理についてご紹介します。
 

「任意整理」

任意整理とは、生活に支障がない範囲で返済していくとう手続きです。
個人再生や自己破産と比べると法的な制限は少なく、比較的柔軟に対応できるのが特徴です。
任意整理は、依頼した弁護士が債権者に交渉することで成り立ちます。
返済を継続することが条件であるため、もし継続が不可能になった場合は、個人再生または自己破産という処置を取らなければいけません。
 

「個人再生」

個人再生とは、支払えない借金額を裁判所に認めてもらい、減らしてもらった金額を3~5年で支払うための手続きです。
借金返済中でも住宅や車などの財産を手放す必要はないのが、個人再生の最大の特徴です。
時間をかけて分割で返済しながら、債務者の生活を立て直していきます。
また、職業についても特に制限はありません。
 

「自己破産」

自己破産とは、裁判所から免責を許可してもらうことによって、本来返済しなければいけない借金の支払い義務を免れるための手続きです。
一見メリットがあるように思えますが、自己破産をした場合失うものや制限されることも多いです。
例えば、住宅や車などの高額な財産は全て手放すことになりますし、資格が必要な職業に就くことを制限される場合もあります。
しかし、処分されるのは高額な財産だけであり、日常生活において必要な物は処分されないので、安心してください。
 

まとめ

債務整理という手続きには、借金に追われる生活から抜け出せるなどのメリットがありますが、一方でブラックリストに登録され、生活に影響が出てしまうというデメリットもあります。
債務整理を検討している方は、一度返済できていない借金額を見直したり、手続き後どのように過ごしていくか考えたりして見てください。
今後の生活に大きく影響するので、慎重に決断することが重要です。

その他のコラム

リースバックのメリットデメリット

「老後の資金を確保したい」「住宅ローンの返済負担を減らしたい」 近年、リースバックの利用者が増えています。 その背景には、住宅ローンの借り入れの高年齢化や平均給与の減少などといった社会背景が影響しています。また新型コロナウイルスの影響で収入が減少してしまった世帯も多々あります。 そこで、「資金を確保するためにリースバックを利用したらいいのではないか」と考えるのも無理はありません。 しかし、手放しで進めてしまうのはよくあ...

破産管財人の仕事内容

破産管財人は 管財事件の場合には必ず選任されます。 破産の申し立てをすると、同時廃止か管財事件のどちらかの手続きで破産を行うこととなります。 同時廃止とは、債務者の財産が少なく債権者に配当の必要がないような場合をいいます。この同時廃止の場合には、破産管財人の意見を聞くまでもないので、破産管財人は選任されない取り扱いになっています。   破産管財人の選任 破産管財人は裁判所が選任します。 破産管財人の多く...

自己破産における弁護士と司法書士との業務の違いとは

自己破産の流れに沿って説明していきます。   (1)受任通知 破産申立をする場合、まず、債権者に受任通知を発送します(※1)。 弁護士はもちろん、司法書士も作成して送付することが可能です。   (2)申立て 自己破産は、裁判所に申立をしなければなりません。具体的には、破産申立書を作成して提出します。 弁護士に依頼した場合、弁護士が代理人となり、自己破産を申し立てることができます。書面には、「...

住宅資金特別条項について

マイホームを所有している人が債務整理をする場合、マイホームを手放すことになるのでしょうか?借金を返すお金がない以上、最大の財産であるマイホームを売却してお金を用意し返済しなくてはいけないのだろうかと思われるかもしれません。 しかし、「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」の適用を受ければ、マイホームを手元に残したまま個人再生の手続きができます。ここでは、住宅資金特別条項について詳しくご紹介します。   住宅資...

「債務整理をすべき」タイミングとは

住宅や自動車、起業に必要な資金など、働いて得た収入だけではこれらを賄えないのが日本の実態です。そこで役立つのが借入やローンという名の借金ですが、借金は返済しないことで恐ろしいリスクを引き起こすことになります。 今回はそんな借金の危険を債務整理で解決することを前提に、債務整理をすべきタイミングについてご紹介していきます。借金を抱えている方にとって有益な情報が詰まっていますので、ぜひ最後までご覧ください。   債務...

相談は何度でも!相場よりも良心的な費用!