給料ファクタリングとは
給料ファクタリングとは、給与債権をファクタリング業者に売却し、ただちに債権を現金化するシステムです。
簡単にいうと、以下のようなシステムです。
- たとえば、毎月の給与が20万円で給与の支払日が毎月25日だとします。
- 25日にならなければ給料は支払ってもらえないので、急な出費の必要などで現金が必要なときも、25日にまで待たなければいけないので困ったことになります。
給料ファクタリング業者は、こういった点に目をつけ、たとえば将来支払われる20万円の給与を18万円で購入(2万円を手数料として利益にする)してくれるので、急な出費が必要な人もすぐに現金を手に入れることができるのです。
しかも、給与支払日にファクタリング業者が勤務先から取り立てるのではなく、給与は労働者のほうに直接支払われ、支払われた20万円をファクタリング業者に渡せばいいだけなので、会社にもバレません。
これだけ書くと給料の前払いみたいなものか、へー便利だなと思われるかもしれませんが、よく考えてください。
これはただ、給料を事実上の担保にしてお金を借りているだけです。
給料ファクタリング業者の多くはヤミ金と変わらないので借りてはいけません
給料ファクタリングは、やってることが貸金業と変わりません。
本来ならば貸金業登録をしなければいけないのに、貸金業登録をしている業者はどれくらいいるでしょうか。
貸金業登録をしないで貸金業を営むのは立派なヤミ金です。
しかも、年利になおすと何百%というとんでもない利息を払うことになっているケースもあります。
さらには、取立についても、業者によっては、給与債権を譲り受けたんだと主張して会社にしつこく連絡をするなど、過酷な取立てをすることが予測されます。
給料ファクタリング業者からお金を借りるくらいなら、普通のまっとうな貸金業者からお金を借りてください。
まっとうなファクタリング業者は事業に関する債権を対象にしています
このような説明をすると、ファクタリングって悪いことなんだと思われるかもしれませんが、ファクタリング自体は昔からありますし、悪いことではありません。
売掛金を早期に現金化したいという事業者は少なからずいます。
とくに設備投資をしたい医師には、診療報酬債権を早期に現金化したいというニーズがあります。
給料ファクタリングは無効で返還義務を負わない可能性がある
給料ファクタリングは、実質を見るとただお金を借りただけのケースがほとんどです。
給料ファクタリングを利用した方は利息に注目してください。
手数料とされている部分を年利になおすと、何百パーセントにもなっている場合は、このような契約は無効で、借りたお金も返さなくても良い可能性があります。
「うちは手数料が20%だから優良ですよ~」と言っている業者がいたらとんでもないです。
- たとえば10日後の給料日に全額返す予定で、手数料20%で借りるというのは、10日で20%の金利を払っているのと同じです。トイチ(単利)よりも暴利で、年利になおすと730%にもなる立派なヤミ金です。
なお、高利の給料ファクタリングは返済義務がないからといって、はじめから返すつもりがないのにお金を借りるのはやめてください。それはただの詐欺です。